スタッフ研修は、クリニック運営の基盤を作り、サービス品質を向上させるための重要なプロセスです。新規スタッフがクリニックの理念や業務フローに馴染むことで、患者さんに信頼される医療サービスを提供することが目的です。
11 – 1 研修準備
スタッフ研修を開始する前に、研修の項目やスケジュールを事前に院長と打ち合わせ、準備を整えることが重要です。この段階でクリニックの診療方針やスタッフのスキルレベルに合わせた内容を計画し、無理のないスケジュールを作成します。
1. 研修内容の打ち合わせ
- 研修項目と目標の確認
研修で扱う内容(知識研修、接遇研修、業務研修など)について、院長とすり合わせを行います。スタッフのスキルや経験を考慮し、優先順位を決定します。- スタッフ全員に共通して必要な基礎項目
- スキルに応じて個別に必要な追加研修
- 研修後に期待される成果や目標
2. スケジュールの調整
- 研修期間の計画
開院日から逆算し、各研修の段階が無理なく進むようにスケジュールを設定します。
- 復習時間の確保
研修の詰め込みを避け、理解を深めるための復習や調整の時間を設けます。 - 講師や資料の準備
必要に応じて、医療機器メーカーや製薬会社からの講師派遣や、研修資料を用意します。
11 – 2 オリエンテーション

スタッフ研修のスタートとなるオリエンテーションは、スタッフ全員で初めて顔を合わせる場であり、クリニックの理念や方針を共有する重要な時間です。
内容
- 院長からの診療方針とクリニックコンセプトの発表
院長が「どのようなクリニックにしていきたいか」を伝えることで、スタッフのモチベーションを高めます。 - スタッフの自己紹介と交流
スタッフ同士の関係構築を図り、チームワークの基盤を作ります。 - 研修スケジュールの発表
今後の研修内容とスケジュールを全体に共有します。 - 雇用契約の締結
税理士や社労士立ち合いのもと、個別で雇用契約を行います。その間、空き時間には制服の寸法チェックや備品確認を進めると効率的です。
また、リィツオリジナルコンテンツとしてDISC理論をクリニック向けに実施することも可能です。その際はDISC認定講師資格を持っているCEO BP Room坂下さんに相談してください。
11 – 3 知識研修
オリエンテーションが終わると、各スタッフのスキルレベルに応じた知識研修を開始します。
- 眼科基礎知識の学習
目の構造、眼疾患の基礎知識を学びます。 - 薬剤に関する研修
製薬会社に依頼し、薬剤の特徴や処方の注意点を学びます。開業後には製薬会社が定期的に実施する昼休みの勉強会も活用します。 - 医療法規や安全管理
個人情報保護法、医療安全管理など、医療従事者としての基本を習得します。
11 – 4 接遇研修
接遇は、患者さんの満足度を大きく左右する重要なスキルです。患者さんを理解し、適切に迎え入れる「接遇力」を育成します。
- 接遇の基礎
挨拶、笑顔、言葉遣い、身だしなみなど、基本的な接遇スキルを学びます。 - 患者対応の統一
言葉遣いや対応の仕方を統一し、患者目線で行動できるようにします。 - 受付スタッフの指導
患者さんと最初に接するスタッフとしての言葉遣いや身だしなみを重点的に指導します。
11 – 5 業務研修

患者さんの流れを理解し、スムーズな運営を行うための実務研修です。
業務フローの理解
「受付→検査→診察→会計」の流れを基に、各プロセスを学びます。
- 医療機器の操作
外来検査機器(視力表、レフケラ)→準備室の滅菌器→手術機器の順に研修を行います。 - 電子カルテ研修
電子カルテは受付から会計まで全てに関わる重要な設備です。メーカーや代理店のインストラクターによる研修を期間後半に実施し、予約システムや自動釣銭機などの関連システムも同時に学びます。 - 復習と整理の時間
学んだことを振り返る時間を設け、スケジュールに余裕を持たせます。
11 – 6 シミュレーション(模擬診療)
開院直前の総仕上げとして、模擬診療を行い、実際の業務を疑似的に体験します。
- 受付から会計までの流れを再現
リィツメディカルSP、医療機器メーカー営業担当者、製薬会社MRを患者役に見立てて、診療の流れをシミュレーションします。 - 患者目線の意識確認
特に患者さんの視点で対応できているかを重点的にチェックします。 - 時間測定と課題の洗い出し
実施時間を測り、効率性を評価。課題があればすぐに修正案を検討します。 - 手術シミュレーション
開院と同時に手術を行う場合は、外来シミュレーション前に手術のシミュレーションを行います。外来が落ち着いてから手術を開始する場合は開院後で調整します。

