6-1 医師会・眼科医会への入会
医師会の役割
医師会や眼科医会への入会は、医師同士の連携強化や情報共有、地域医療への貢献において重要です。特に、新しく開業する眼科医にとっては、これらの団体に参加することで最新の医療情報や行政からの指導を迅速に受けられ、円滑な医療提供が可能となります。
入会のメリットとデメリット
メリット
- 医師同士のネットワーク構築と情報交換
- 各種健診や予防接種などの受託事業への参加機会
- 医師賠償責任保険や医師年金などの福利厚生
- 地域医療への貢献機会
デメリット
- 高額な入会金と年会費
- 診療外の業務負担増加
医師会の種類と入会費・年会費
- 日本眼科医会
眼科専門医による団体で、最新の眼科医療の研究や学術会議を通じて医療技術の向上を目指します。
https://www.gankaikai.or.jp/about/07/index.html - 日本医師会
医師同士の親睦を深め、連携や情報共有を図るとともに、行政からの指導や通達を医師に周知し、地域医療の向上に寄与します。
https://www.med.or.jp/doctor/other/000227-2.html - 都道府県医師会
各都道府県単位で、地域特有の医療課題に対する取り組みを行い、医療サービスの改善を図ります。
・入会金と年会費は地域によって異なります。 - 地区医師会
地域単位での医師会活動に従事し、地域の患者と医師の橋渡しを行い、地域医療の質向上をサポートします。
・入会金と年会費は地域によって異なります。
A会員とB会員の違い
A会員
日本医師会、都道府県医師会、地区医師会のすべてに所属する会員で、全ての特典を享受できることが特徴です。A会員になるには、地域医師会の推薦が必要です。
B会員
地区医師会や都道府県医師会のみに所属する会員で、A会員よりも年会費が割安ですが、享受できる特典が限定されます。
| 項目 | A会員 | B会員 |
| 勤務形態 | 医療施設の開設者・管理者・開業医 | 勤務医 |
| 医賠責保険 | 自動付帯 | 加入除外申請可能 |
| 年会費 | 比較的高額 | A会員より低額 |
| 入会条件 | 地域医師会複数A会員の推薦が必要 | クリニック開設時から可能 |
クリニック開設時はB会員から始めるのが一般的です。
入会の手続きの流れ(手続きは先生が行う)
- 地区医師会(または地区眼科医会)に連絡し、入会申込書を入手
- 必要書類(医師免許証のコピー、履歴書など)を準備
- 入会申込書と必要書類を提出
- 理事会での承認
- 入会金と年会費の支払い
- 都道府県医師会、日本医師会(A会員の場合)への入会手続き
日本眼科医会への入会は、都道府県眼科医会を通して申請します。都道府県眼科医会に入会するには、まず地区眼科医会への入会が必要です。
入会手続きは医師本人が行う必要があります。各医師会や眼科医会の具体的な入会要件や手続きは、それぞれの組織に直接確認することをお勧めします。
6-2 医師会長・近隣先生・地域の眼科医会会長への挨拶
挨拶の目的
そもそも、なぜ開業が決まったら挨拶が必要なのでしょうか?
まずは開業することをお知らせするため、それと今後良好な関係を築く意思があることを示すためです。
それにより医療機関同士で連携をとることで、よりよい医療を提供出来るようになります。
- 開業の意思表明と自己紹介
新しく地域で開業することを正式に知らせ、自身やクリニックの診療方針を知ってもらうための重要な場です。 - 地域医療ネットワークへの参加意思の表明
地域の医療ネットワークに積極的に参加し、患者の紹介や地域医療への貢献に努める意思を伝えます。 - 良好な関係構築の基礎作り
地域の医師や医療関係者との信頼関係を築き、スムーズな連携体制を構築するための一歩です。 - 地域の医療事情や患者紹介システムの情報収集
地域特有の医療事情や、どのように患者の紹介が行われているかなど、実務的な情報を収集します。
挨拶計画の立て方

挨拶する順番ですが、まずは所属する医師会の会長から挨拶するのが基本です。そのあと眼科医会会長、地域の重鎮、近隣クリニックとご挨拶回りを行いますが、ローカルルールがある可能性があるので地域の担当者か製薬会社のMRさんに確認すると良いでしょう。
- 地域の担当者や製薬会社の営業担当者に相談し、情報収集を行う
地域の医療関係者に詳しい製薬会社の営業担当者や医療機器担当者に相談し、誰に挨拶するべきか、また地域の慣習や関係者のスケジュールなどについて情報を集めます。 - 挨拶すべき医療機関や関係者のリストを作成
医師会長、眼科医会会長、近隣の医師など、挨拶する対象をリストアップし、優先順位を付けます。 - 地域の慣習や特性を考慮した挨拶順序を決定
挨拶の順序は地域の慣習に配慮し、まずは医師会長や眼科医会会長など、地域の医療リーダーに挨拶するのが一般的です。 - 挨拶の時期と所要時間を見積もり、スケジュールを立てる
忙しい医師や医療関係者を訪問するため、事前に診療時間外の時間を確保し、訪問のスケジュールを計画的に立てます。1日に何人も回ることは避け、ゆとりを持ったスケジュールにします。
挨拶時のポイント
アポ取りは先生ご自身で行っていただきましょう。
同じ大学医局の近隣先生へは真っ先に開業を知らせるのがベストです。
難症例、クリニックで出来ない手術を受けてくれる近隣病院の眼科部長も忘れずに。必ず開院前までにご挨拶は済ませるようにしましょう。
- 礼儀正しく、丁寧な態度で臨む
挨拶は第一印象が非常に大切です。相手の時間を大切にし、簡潔かつ丁寧な挨拶を心掛けます。 - 自院の特徴や診療方針を簡潔に説明する
診療方針やクリニックの特徴、得意分野について簡潔に説明し、相手に理解してもらいます。 - 地域医療への貢献意欲を伝える
地域の医療環境にどのように貢献していきたいかを明確に伝え、協力をお願いする姿勢を示します。 - 質問や助言には謙虚に耳を傾ける
訪問先の先生方の意見や助言には謙虚に耳を傾け、地域医療のニーズに応えられるよう努めます。 - 適切な手土産を用意する
訪問時に小さな手土産(常識範囲内)を持参することが、礼儀として良い印象を与えます。ただし、あまり高額なものは避けるのが望ましいです。
挨拶の順序を決める
- 医師会長への挨拶を最優先する
地域医療のリーダーである医師会長への挨拶を最優先し、地域医療に積極的に協力する意思を示します。 - 地域の眼科医会会長への挨拶を次に行う
専門医同士としての関係を築き、眼科医療における連携を深めるために、眼科医会会長への挨拶も重要です。 - 近隣の眼科クリニックや総合病院の眼科部長への挨拶
開業する地域において、近隣の医師や病院との連携を強化し、スムーズな患者紹介体制を構築します。 - その他の関連医療機関への挨拶
薬局や診療科の異なるクリニック、訪問診療などで協力する可能性のある医療機関にも挨拶を行います。
アポ取りは先生本人の役割
- 挨拶先への連絡は原則として先生本人が行う
自分の言葉で直接訪問の意思を伝えることで、誠実な印象を与え、信頼関係の構築につながります。 - 電話やメールで事前に連絡し、訪問の日時を調整する
診療時間外など、相手の負担にならない時間帯を選んで訪問日を決定します。 - 相手の都合を最優先し、柔軟に対応する
忙しい医師のスケジュールに合わせて、訪問日時は柔軟に調整するよう心掛けます。 - 訪問時間は15〜20分程度を目安とし、相手の業務に支障をきたさないよう配慮する
長時間の訪問は避け、効率的に挨拶を行うよう配慮しましょう。予定時間内で挨拶を終えられるように準備します。

